『雪の女王』アナ雪の原作には、エルサもアナも出てこない──原作はどんな話?
▶ YouTubeで見る雪の女王|アナ雪の原作ってどんな話??【読書感想文におすすめ‼︎】『アナと雪の女王』の原作は、アンデルセンの『雪の女王』——そう聞いたことがある方は多いと思います。
では、原作を読んだことはあるでしょうか。
実際に開いてみると、おそらく驚きます。エルサが出てきません。アナも出てきません。オラフも出てきません。
原作の『雪の女王』は、いったいどんな物語なのでしょうか。
主人公は、カイとゲルダ

原作の中心にいるのは、カイという男の子と、ゲルダという女の子です。
映画のような姉妹ではありません。となり同士に住んでいる、とても仲のよい友だちです。
つまり、姉妹の物語ではなく、友だちの物語として始まります。ここが、まず大きくちがうところです。
物語は、こわい鏡から始まる

原作は、少し不思議で、こわい話から始まります。
悪魔が作った鏡があります。この鏡に映すと、美しいものはみにくく、よいものは悪く見えてしまいます。
その鏡が割れ、かけらが世界中に飛び散ります。そして小さなかけらが、人の目や心に入りこんでしまうのです。
- 目に入ると → 世界のよいところが見えなくなる
- 心に入ると → 心が冷たくなる
そして、そのかけらがカイの目と心に入ってしまいます。
カイが変わってしまう

かけらが入ったカイは、それまでとは別人のようになります。
仲よく遊んでいたゲルダに、冷たいことを言うようになる。花を見ても美しいと思えない。人のやさしさを、ばかにするようになる。
氷の魔法を使えるようになったわけではありません。心が冷たくなってしまったのです。
ここが原作のいちばん大事なところだと思います。『雪の女王』でこわいのは、雪や氷そのものではありません。人の心が冷たくなってしまうことです。
そして、心が冷たくなったカイの前に、雪の女王が現れます。カイは連れられて、遠い北の国へ行ってしまいます。
ゲルダの、長い旅

残されたゲルダは、カイを探す旅に出ます。
小さな女の子が、たったひとりで、大切な友だちを探しに行くのです。
その道のりで、ゲルダはさまざまなものに出会います。
- 花が咲きみだれる、不思議な庭
- 王子と王女のお城
- 山賊の女の子
- トナカイ
- そして、雪と氷に閉ざされた世界
原作の『雪の女王』は、ゲルダがカイを探して進んでいく、大きな旅の物語です。映画よりもずっと、旅そのものの色が濃い作品だといえます。
最後にカイを救うもの

では、ゲルダはどうやってカイを助けるのでしょうか。
強い魔法で雪の女王を倒すわけではありません。
ゲルダは、カイを思う気持ちだけで進み続けます。そして最後、カイの冷たくなった心をとかすのは、ゲルダの涙でした。
涙によってカイの中の鏡のかけらがとけ、カイは本当の自分を取り戻します。
つまり原作は、凍ってしまった心を、愛がとかす物語なのです。
それでも、映画とつながっている

登場人物もちがう。話の筋もちがう。それでも『アナと雪の女王』と原作は、無関係ではありません。
- 氷
- 雪の女王という存在
- 冷たくなった心
- そして、それをとかす愛
この中心にあるものは、形を変えて受け継がれています。
原作を知ってから映画を見ると、「どうしてここを変えたんだろう」「なぜ姉妹の物語にしたんだろう」という問いが浮かんできます。そこから、物語の楽しみ方がぐっと広がります。
考えてみたい問い
| 問い | ねらい |
|---|---|
| 原作にエルサは出てくると思う? | 驚きから入る |
| カイは、どんなふうに変わってしまったんだろう | 「冷たい」の意味を考える |
| ゲルダは、どうやってカイを助けたのかな | 力ではない解決に気づく |
| 映画と原作、どちらのほうが好き? どうして? | 比べて自分の考えを持つ |
この記事は、YouTube「おわか文庫」の考察動画をもとに書いています。あわせて「なぜディズニーは雪の女王をエルサにしたのか」、「凍った心って、どんな心?」もどうぞ。
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